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腸の薬
腸の薬

腸の薬には、腸の調子や便通を整える整腸薬・下痢や食あたり等に用いられる止瀉薬・便秘に用いる瀉下薬があります。

腸の不調について

腸における消化、栄養成分や水分の吸収が正常に行われなかったり、腸管がその内容物を送りだす運動に異常が生じると、便秘や軟便・下痢といった症状になります。

水分の吸収は大半が小腸で行われ、大腸では腸内内容物が糞便となる過程で適切な水分量に調節されますが、糞便には、腸内細菌の活動によって生じる物質や腸内細菌自体及び、その死骸も多く含まれ、それらも便通や糞便の質に影響を与えます。

腸の働きは、自律神経系により制御されているので、腸以外の病気が自律神経系を介して腸の働きに異常を与えることもあります。

下痢・便秘について

下痢が起こる主な原因は、体の冷え・消化不良・細菌やウイルス等の消化器感染(食中毒)・ストレス・腸自体の病変があります。

便秘が起こる主な原因は、環境変化等のストレス・医薬品の副作用・加齢や病気による腸の働きの低下・便意を繰り返し我慢することによる腸管の感受性の低下などがあります。

腸の薬の飲み方

医薬品の成分の中には、副作用として便秘や下痢を生じるものがあり、止瀉薬や瀉下薬と一緒にそうした成分が配合された医薬品を併用すると、作用が強くですぎたり副作用を生じやすくなるおそれがあります。

特に蟯虫(ギョウチュウ)などを駆除する薬で、ヒマシ油を使用した場合には、駆虫成分が腸にとどまらず吸収されやすくなり、全身性の副作用を生じる危険性が高まるため、ヒマシ油と駆虫薬の併用は避けることとされています。

止瀉薬を使用して下痢の症状を抑える場合は、下痢は腸管内の有害な物質を排出するための防御反応でもあるので、下痢を止めることで逆に症状の悪化をまねくおそれもあります。

乳児や高齢者の下痢は、脱水症状をまねきやすいので、スポーツドリンク等で、水分と電解質の補給をしましょう。

下痢に発熱を伴う場合は、食中毒菌による腸内感染症の可能性があります。便に血が混ざっている場合は、赤痢・O157(腸管出血性大腸菌)・潰瘍性大腸炎・大腸癌等による腸内出血の可能性もあります

腸の薬の配合成分

成分の種類 効能・効果 成分名
整腸成分 腸の調子を整える ビフィズス菌・アシドフィルス菌・乳酸菌・酪さ酸菌・ケツメイシ・ゲンノショウコ・アセンヤク・マレイン酸トリメプチン等
止瀉成分 下痢を止める等 ビスマスを含む成分・タンニン酸アルブミン・ゴバイシ・オウバク・オウレン・塩酸ロペラミド・塩化ベルベリン・タンニン酸ベルベリン・アクリノール・クレオソート・炭酸カルシウム・乳酸カルシウム・リン酸水素カルシウム・天然ケイ酸アルミニウム・カオリン・薬用炭等
小腸刺激性瀉下成分 便意を促す ヒマシ油・加香ヒマシ油
大腸刺激性瀉下成分 便意を促す センナ・センノシド・ダイオウ・アロエ・ジュウヤク・ケンゴシ・カサントラノール・ビサコジル・ビコスルファートナトリウム等
無機塩類瀉下成分 便意を促す マグネシウムを含む成分(酸化・水酸化・硫酸マグネシウム)・硫酸ナトリウム等
膨潤性瀉下成分 糞便をやわらかくする カルメロースナトリウム・カルメロースカルシウム・プランタゴ・オバタ
その他の瀉下成分 便意を促す ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS)・マルツエキス
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