トップページに戻る
かぜ薬
かぜ薬

かぜ薬とは?

かぜの諸症状の緩和を目的として使う医薬品のこと。総合感冒薬とも言われます。

かぜの症状は、身体に備わっている免疫機能によってウイルスが排除されて自然に治癒します。安静に休養、栄養と水分を十分に摂ることが基本です。

かぜ薬は、ウイルスの増殖を抑えたり、体内から取り除くものではなく、咳で眠れなかったり、発熱で体力が消耗しそうな時にそれらの諸症状の緩和を図るものです。

かぜ薬の症状について

くしゃみ・鼻汁・鼻づまり・咽頭痛・咳・痰等の呼吸器症状と、発熱・関節痛・全身倦怠感等の全身症状が組み合わさって現れます。

医薬的には、かぜ症候群と呼ばれ、主にウイルスが鼻や喉などに感染して起こる様々な症状の総称で、普通は数日〜1週間程度で自然に治ります。

かぜと良く似た症状で、喘息・アレルギー性鼻炎・リウマチ熱・間接リウマチ・肺炎・肺結核・髄膜炎・急性肝炎・尿路感染症等、多数あります。

急激な発熱や、症状が4日以上続いたり悪化する場合は、かぜでない可能性が高いです。

俗に”お腹にくるかぜ”と呼ばれるものは、ウイルスが消化器に感染したことによるウイルス性胃腸炎のことです。

インフルエンザ(流行性感冒)は、かぜ同様にウイルスの呼吸器感染によるものですが、感染力が強い、重症化しやすいため、かぜとは区別して考えられています。

かぜの原因

主にウイルスの感染が原因です。その他に細菌の感染やまれに冷気や乾燥、アレルギーのような非感染性が原因のこともあります。原因となるウイルスは200種類を超えると言われています。

かぜ薬の飲み方

お酒等のアルコールと一緒に摂取すると、肝機能障害等の副作用が起こりやすくなるので避けましょう。

サリチルアミドやエテンザミドが含まれるかぜ薬は、15歳未満の小児で水ほう(水ぼうそう)または、インフルエンザにかかっている疑いがある時は、ライ症候群のおそれがあるため使用を避けましょう。

ライ症候群とは、水ほう(水ぼうそう)、インフルエンザにかかっている時に、激しい嘔吐や意識障害・痙攣等の急性脳症の症状を呈する症候群。

塩化リゾチームが含まれるかぜ薬は、鶏卵の卵白から抽出した蛋白質であるため、鶏卵アレルギーがある人や、乳児は避ける必要があります。

高熱・黄色や緑色に濁った膿性の鼻汁・痰・喉の激しい痛みや腫れ、呼吸困難を伴う激しい咳といった症状がみられる場合は、市販されているかぜ薬で自己治療を図るのではなく、初めから医療機関での診察を受けることをオススメします。

かぜ薬の配合成分

成分の種類 効能・効果 成分名
解熱鎮痛成分 発熱を鎮め、痛みを和らげる アスピリン・サリチルアミド・エテンザミド・アセトアミノフェン・イブプロフェン・イソプロピルアンチピリン等
生薬成分 解熱 ジリュウ・ゴオウ・カッコン・サイコ・ボウフウ・ショウマ等
生薬成分 鎮痛 センキュウ・コウブシ等
抗ヒスタミン成分 くしゃみ・鼻水を抑える マレイン酸クロルフェニラミン・マレイン酸カルビノキサミン・メキタジン・フマル酸クレマスチン・塩酸ジフェンフェドラミン等
抗コリン成分 くしゃみ・鼻水を抑える ベラドンナ総アルカロイド・ヨウ化イソプロパミド
アドレナリン作動成分 気管支の拡張・鼻粘膜の充血緩和 塩酸メチルエフェドリン・メチルエフェドリンサッカリン塩・塩酸プソイドエフェドリン・生薬のマオウ等
鎮咳成分 咳を抑える リン酸コデイン・臭化水素酸デキストロメトルファン・ノスカピン・ヒベンズ酸チペピジン・生薬のナンテンツジ等
去痰成分 痰の切れをよくする グアイフェネシン・グアヤコールスルホン酸カリウム・塩酸ブロムヘキシン・塩酸エチルシステイン・生薬のシャゼンソウ・セネガ・キキョウ・セキサン等
抗炎症成分 炎症による腫れを和らげる 塩化リゾチーム・セミアルカリプロティナーゼ・ブロメライン・グリチルリチン酸ニカリウム・トラネキサム酸・生薬のカンゾウ等
鎮静成分 痛みを和らげる ブロムワレリル尿素・アリルイソプロピルアセチル尿素等
制酸成分 胃酸を中和する 酸化マグネシウム・ケイ酸アルミニウム等
鎮静作用補助成分 痛みを和らげる カフェイン類
ビタミン成分等 粘膜の健康維持、回復等 ビタミンC・ビタミンB1・B2・ヘスペリジン・アミノエチルスルホン酸(タウリン)・生薬のニンジン等

使用注意の成分
かぜ薬の成分 使用を避ける人
塩化リゾチーム 鶏卵アレルギーの人・乳児
ブロメライン 血液凝固異常がある人
トラネキサム酸 血栓のある人または、そのおそれがある人
グリチルリチン酸 高齢者・むくみのある人・心臓病・腎臓病・高血圧の診断を受けた人

かぜ薬の副作用で多いのが、肝機能障害です。アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン等で起こりることがあります。

抗ヒスタミン成分やブロムワレリル尿素等は眠気を誘発しますし、コデイン系は、便秘になるなどの副作用が現れることがあります。

抗ヒスタミン成分と抗コリン成分は、排尿困難や口渇の副作用があり、男性の方で前立腺肥大している方は使用を避けましょう。

△ページの最初に戻る ▼解熱鎮痛薬
inserted by FC2 system